目標である都市対抗野球大会優勝に向け、日々練習に打ち込んでいる西濃運輸野球部。今回はチームをサポートしている佐伯コーチ、荻田マネージャー、深澤マネージャーの3名に、チーム・選手に向けたメッセージをお願いしました。選手が注目されるスポーツの世界ですが、彼らのような「縁の下の力持ち」の力も不可欠です。選手・チームのことをどのように思い、同じ目標でもある都市対抗野球大会優勝に向けた思いを語って頂きました。
【Profile】
荻田 圭(写真左)
西濃運輸野球部 マネージャー 選手時代は外野手
7年間マネージャーとして裏側からチームを支える。
佐伯 尚治(写真中)
西濃運輸野球部 コーチ 選手時代はピッチャー
2014年都市対抗野球大会優勝時の胴上投手。
深澤 元気(写真右)
西濃運輸野球部 マネージャー 選手時代はキャッチャー
持ち前の明るさでチームを和ますムードメーカー。
優勝するためにはどのようなチームを作らなければならないと思いますか?
深澤 いいチームを作ることが必要です。若い選手が礼節や社会人
として当たり前の行動がとれて、社員の方に声をかけてもらえる
ような、良い雰囲気のチーム作りが大切だと考えています。
佐伯 今の選手は仲がいい。でも勝負の世界ではもっと選手間競争
があってもいいと思います。勝負の世界では仲良しだけでは
通用しないのでお互いが認め合って切磋琢磨するチームの
雰囲気が必要です。
荻田 シーズンを通してその時々の課題に選手個人が取り組んで
いける環境のチームを作ることが重要です。
選手の立場を離れると今の選手の動きや考えに良いところ、悪いところが見えてくると思います。
かつての自分のポジションの選手にアドバイスをお願いします。
深澤 たとえ控えの選手であったとしても万全の態勢で臨んで欲しいです。
そして体調だけでなく、相手バッターの情報を頭に入れておくことが必要です。
常に試合に出てプレーすることを考えて行動してほしいです。
荻田 守備よりもバッターに興味がありました。
かつてはスコアラーもやっていたので、相手ピッチャーを研究して打席に入るようにしていました。
ピッチャーもバッターのことを研究して投げてきます。研究心を忘れずに打席に入って欲しいと思います。
練習始めの成田山祈願で、小森部長・阪本監督ともに「個々の力を上げる重要性」を述べました。
練習は不可欠ですが、そのほかに何が必要ですか?
佐伯 メンタル(こころ)が重要です。
少し勉強している心理学では、自分の関心事は“知りたい”という気持ちにさせるが、関心のない事は人間を“知りたい”という気 持ちにさせない。また人間は物事を忘れる。
目標を掲げても日数が経てば忘れるので、自分で立てた年間目標を忘れないようにして、常に関心を持つということを、いつも みんなに話しています。
深澤 昨年は自分自身覚えることばかりだったので、
今年は選手を見ながら練習のやりやすさ、力の発揮しやすさを考え、
チームに貢献していきたいと思います。
佐伯 昨年、ピッチャー陣は成績不振でした。
今年は最低でも昨年以上の成績を残せるように指導していきます。
エースの存在が不明確でしたが、エースを育てていきたいと思います。
荻田 チームを第一に考え、新しい活動も通じて、勝って喜んでもらえる成績を
残せるように貢献していきたいと思います
こんなことも話してくれました。
都市対抗決勝戦前夜の裏話を聞かせてください。
深澤 トーナメントも上位まで上がってくると時間がありません。
その中で、寝る時間を惜しんで(1時間の睡眠)、相手チームのバッターの情報をビデオで見て試合に臨みました。
優勝することが出来たのでよかったですが、1試合1試合、悔いの残さない行動が必要です。
同点の9回2アウト、カウントは2ボール2ストライク。あなたならどうする?
佐伯 (ピッチャーとして)その時の調子が良ければ2ストライク、3ボールを狙います。調子が悪ければ「(野手に)頼む」と祈りながら、打たせてとることを考えます。
深澤:(バッターとして)3ボール2ストライクにしたいと願います。
荻田:(バッターとして)構わず打ちにいきます。